税金を納める理由

一生懸命、汗水流してお金を稼いだのに、なぜ、税金を納めなければいけないのだろう?

納税は、勤労、教育の義務と並ぶ国民の三大義務の一つとして、日本国憲法第30条に国民の義務として定められております。

しかし、日本国憲法に「国民には納税の義務がある」と規定されているからとはいえ、税金を納める理由や使い道が分からないと税金なんか納めたくないと思うのが普通でしょう。

今回は、普段よく耳にするけど、実はよく理解していない税金について説明していきます。

国や地方公共団体が仕事をするためのお金が税金

税金は、国や地方公共団体が行う活動の財源です。

私たちが安心して暮らしていくには、さまざまなモノや公共サービスが必要です。

たとえば急病や怪我をしたら、救急車を呼んで病院に運んでもらい、病院で治療を受け、支払は健康保険の仕組みで、何割かの負担で済みます。

他にも、泥棒がいたら警察を呼びますよね。

また、図書館、公園、橋、道路や信号機は1人のお金では作れませんし、警察も消防署も、学校も無理ですよね。

火事が起きても消防車がやってこない、泥棒がいても警察が捕まえてくれない、子供たちが学校に通えない、そんな世の中は困るでしょう。

そこで皆でお金を出し合って専門家を雇い、国のために必要な仕事を任せることにしました。

そのために必要なお金が税金です。

国民が健康で安心して暮らすために支払う決まったお金、いわば税金は「社会の会費」のようなものと言えます。

税金は、決められた方法で個人、会社員、個人事業者、法人が納めます。納められた税金は、国や公共団体の収入になります。

納税された税収をどのように振り分けるのかは、国会で決められます。

税金は公務員や国会議員の給料にも使われている

私たちから集めた税金を使って、国の仕事をしている人たちを「国家公務員」および「地方公務員」といいます。

その公務員の給料は私たちが納めた税金から払っています。

公務員は、憲法によって「全体の奉仕者」と規定され、公のための仕事に携わることが特徴です。

国家公務員が国家の運営に関連した業務を行うのに対し、地方公務員は区役所、市役所で働き住民の生活に密着した業務を行います。

他にも、国会議員や都道府県の議会議員、市町村の議会議員、内閣総理大臣も税金から給料を支払っています。

公共サービスを提供するための費用として、国民1人あたりにいくら税金を負担しているかと言いますと、総務省「平成31年度版地方財政白書」によると、警察や消防のために約41600円、市町村のゴミの処理にために約18300円を負担しています。

また、厚生労働省「平成28年度国民医療費の概況」によると医療費には約128300円を負担しています。

税金の種類

税金には、課税主体が国である「国税」と、地方公共団体である「地方税」があり、また、「直接税」と「間接税」に分かれます。

国税には、所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、酒税、たばこ税、自動車重量税などがあり、地方税には、住民税、事業税、固定資産税、地方消費税、自動車税などがあります。

国税と地方税とは

国に収める税金を国税、都道府県や市町村に収める税金を地方税といいます。

国税はもちろん、全国一律の税率、ルールで税金が徴収されます。

住民税などの地方税は、都道府県、市町村によって税率に差があります。

しかし、その差は微々たるもので、税金徴収額の地域差をほとんどありません。

直接税と間接税とは

直接税とは、納税者が国や地方公共団体に直接納めるもので、担税者(税金を負担する人)と納税義務者(税金を納める人)が一致します。所得税・法人税・相続税・住民税などが該当します。

間接税とは、担税者が直接税金を納めず、事業者などの納税義務者を通じて納める租税で、消費税・酒税などが該当します。