FOMCが世界に与える影響

FOMCとFRBのことを、世界中の金融市場関係者、グローバル企業の経営者は注目しています。FRBの影響力は絶大なものです。

今回は、なぜFOMCが世界に影響を与えるのが説明していきます。

FOMCとは

FOMCとはFederal Open Market Committeeの頭文字で、米連邦公開市場委員会のことです。

FOMCはアメリカの金融政策を決定する会合のことで、米雇用統計以上に世界各国が注目しており、FOMCで決定された金融政策は各国に影響を与えます。

日本では、日本銀行の金融政策決定会合がそれに当たります。

FRBとは

FRBはfederal reserve board の頭文字で連邦準備制度理事会のことです。

アメリカの中央銀行に当たるのがFRBで、実際に金融政策を決定する最高意思決定機関がFOMCなります。

日本では、日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会がそれに当たります。

日本銀行や欧州中央銀行(ECB)では単一組織が中央銀行業務を行うのに対して、アメリカではワシントンD.C.におかれたFRBと12の地区連邦準備銀行からなる連邦準備制度(FRS)を中央銀行と呼んでいます。

FRBのメンバー構成は、米大統領が任命し、上院の承認を受けた7名の理事から構成されています。7名から議長、副議長が選ばれ、FRBの次に位置する全米で12ある地区連邦準備銀行の中から5人が人選(持ち回り)され、地区連銀総裁による多数決で、金融政策を決定します。

金融政策とは、国の物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するため、金利や貨幣流通量の調節を行うことです。(⇒日本銀行の目的と役割を参考にしてください)

FOMCの概要

FOMCは、基本的に年に8回定期的に開催される他、必要に応じて随時開催されます。

FRBは二つの指命があります。それは「雇用の最大化」と「物価の安定」です。(⇒アメリカ経済に世界は注目しているを参考にしてください)

この二つの使命を達成するために、金融政策を行います。

FOMCで決められる金融政策は、金利や貨幣流通量の調節を行うことで、金利の調節を行う政策を政策金利といいます。

政策金利とは

政策金利とは、中央銀行(アメリカはFRB、日本は日本銀行)が、その国の短期金融市場をコントロールするために定めた金利水準のことで、金融機関(銀行)に融資する際の金利です。

中央銀行の金融政策(アメリカはFOMC、日本は金融政策決定会合)によって決めらており、一般的に景気が悪い場合には利下げし、個人や企業がお金を借りやすくします。

景気が良い場合には利上げし、預貯金やローンの金利が上がるため、通貨の流通が抑えられる。

アメリカの場合は、FF金利誘導目標が政策金利に当たります。

短期金融市場とは

期間1年未満の金融取引が行われる市場、マネーマーケットとも呼ばれる。

中央銀行は銀行間市場に資金の貸し手・借り手として参加することで短期金利を操作できます。

短期金融市場は銀行などの金融機関や一般の事業法人が資金を調達する場で、中央銀行(アメリカはFRB、日本は日本銀行)が市場の日々の資金過不足を調節する場でもあります。

中央銀行が金融政策決定会合で決められた政策目標の達成も、この金融調節を通じて行われます。

中央銀行は銀行間市場に資金の貸し手・借り手として参加することで短期金利を操作できるため、短期金利市場の金利は、中央銀行の金融政策の影響を強く受けることになります。

FF金利誘導目標とは

FFとはFederal Funds(フェデラル・ファンド)の頭文字で、アメリカの金融機関(銀行)が中央銀行に預けている無利息の準備預金です。

アメリカの銀行はニューヨーク連銀などの地区連銀に口座を開いています。アメリカの銀行もこの連銀の口座を使って銀行間の資金決済などを行っており、銀行は預金量に応じた一定比率の支払い準備預金を保有するよう法律で定められています。

これは、アメリカに限ったことでなく、銀行は顧客の預金の引き落としに備えて預かった資金の一部を貸出(ローン)や運用に回さずに中央銀行に預ける決まりになっています。

日本では準備預金制度に当たり、日本銀行は金融機関(銀行)に対して、顧客からの預金を一定割合(準備率)以上の資金を支払準備として日本銀行に強制的に預け入れさせる制度です。

この準備預金の過不足を調整するために、金融機関同士が無担保で資金の貸し借りをする際の金利がFF金利です。

日本もアメリカも、金融政策の誘導目標値の金利は、銀行間での資金をやり取りする市場における金利となっており、FRBはFF金利を操作します。

日本はコール市場の「無担保コール翌日物」が現在主流でそれに当たります。

金融引き締め政策

金融引き締め政策とは、中央銀行が資金供給量(マネタリーベース)を減少させることから始まります。準備預金制度の準備率を上げること(預金準備率操作)により短期金利市場の資金供給を減少させ、短期金利を上昇させます。

アメリカ場合はFF金利を引き上げると(利上げ)、準備金が不足して高い金利でお金を借りるのが嫌な銀行は、貸し出しなどを絞って現金を余分に置いておくため、市中に回るお金が少し減少します。

すると、お金を借りたい民間企業の投資行動を抑制し、景気が鈍化します。これを金融引き締めといいます。

金融緩和

金融緩和施策とは、中央銀行が資金供給量(マネタリーベース)を増加させることから始まります。準備預金制度の準備率を下げること(預金準備率操作)により短期金利市場の資金供給を増加させ、短期金利を低下させます。

アメリカ場合はFF金利を引き下げると(利下げ)、お金が不足しても問題ないので、金融機関は貸し出しを増やし、市中に回るお金が拡大して投資などを刺激し、景気が後押しされます。これを金融緩和と呼びます。

景気が加熱すると、バブルの恐れも出てきますし、インフレの拡大も懸念されますので、金融引き締めでいったん景気を冷し、景気が冷え込むと、金融緩和で景気を後押しするという具合です。

FRBの要人発言に注目

金融政策を決定するFOMCは、各国が注目されます。その理由は、金融政策と外国為替市場の相場動向に密接な関係があるからです。

そのため、FOMCの結果もとても大切ですが、FRBの要人(議長)の発言もとても大切になってきます。要人はFRBの議長だけではありません。大統領や首相といった国のトップの発言も該当します。外国為替市場では要人の発言が特に注目されています。

基本、年に8回行われるFOMCですが、政策金利の変更など、金融政策が、変化するかどうかは、それまでの景気動向やFRB議長をはじめとする要人の発言などからある程度予測がつきます。

予測に基づいて発表前に相場は変動しますので、予想どおりの変更や据え置きとなった場合ば、FOMCでの決定が外国為替市場に与える影響は限定的なものにとどまります。

予想が外れた場合または予想外の変更などサプライズがあれば相場は大きく動きます。

ただ、サプライズがない場合でも、同時に発表される声明の内容などによって、今後の金利変更見通しなどへの市場の見方が変わり、相場が大きく動くことがあります。市場はその回だけでなく、次回以降の金融政策の動向を常に予測して相場に反映させています。

金融政策とセットで発表される要人の発言は経済指標(米雇用統計)と並んで、外国為替市場を大きく動かす要因となります。ただし、要人発言のすべてが相場に大きな影響を与えるわけではないことも知っておきましょう。

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